Lip service(シャークズ)
「そうそう、ドアマンとかベルボーイとか、あとは宝石商なんかの心得には、〝重い荷物を軽そうに、軽い荷物は重そうに持つ〟ってのがあるんだが、これは例えばトランクケースだとか大量の買い物袋なんかの滅茶苦茶重いものは、全然楽勝ですよみたいな顔して軽々と持って、指輪やらイヤリングやらの入ったよーな宝石箱なんかは、勿体ぶって仰々しく扱えっつーもので、まあこれは要するに、客を気持ちよくさせようっつう、一種のリップサービスなみたいなもんなわけだな。知ってた?」
「……あのさ、今さ、それを私にわざわざ言うのって、嫌味よね、普通に、絶対」
「いやあ、ただ、クズっちは羽のように軽いなあ、って思ってさ」
「あー! もう! 嫌味じゃん、やっぱり!」
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お姫様抱っこで滅茶苦茶走られてるクズっち
「軽い軽い、すごく軽い。実に軽い」→「別に君よりも軽くないなんて言った覚えはないぜ?」の流れ滅茶苦茶最高すぎる
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