2021.11.30 14:33パーティーへようこそ(シャークズ) 江原雅史だったか雅輝だったか、とにかく紅葉はその江原先輩の誕生日パーティーに呼ばれてしまっていた。 もちろん本来であれば誘われたその場で欠席の返事に決まっているのだったが、江原は仕事でも仲良くお付き合いしているからとかなんとか調子のいいことを言い出して、あろうことか紅葉の家に直接招待状を送ってしまい、案の定紅葉の母親が乗り気になって、紅葉は諸々の抵抗も虚しく、貴重な休日を潰して、こうして嫌々とこ...
2021.11.30 14:29最強と猫(ff+酸素)「よう、おまえ」「……」「名前はなんつったか、えーと、変わった名前だったよな。神っぽい……ええと、そうだ。ロキだ。うん、やっぱり変わった名前だな。まあ俺も知り合いにイナズマと名付けたが。知ってるか? イナズマ。あれは北欧神話の雷帝の神、トールから取ったんだ。なかなかいいだろう? おまえの名前も北欧神話から取られたなら、もしかしたらあいつとはうまくやれるかもな。北欧神話では、ロキとトールは結構仲がい...
2021.11.30 14:25ダイヤモンドは砕けない(シャークズ)「君の言う、女の子の憧れを一身に集め尽くしたこれだって、剥ぎ取ればただのがらくたに過ぎないんだぜ」 ぽい、と投げられたそれは、きらりと光を跳ねさせながら紅葉の手の中に綺麗に収まった。ひやりとした冷たさと重みにびくりと思わず視線を落とす。それは華奢な作りの銀色の指輪で一瞬意味が呑み込めず、こういうのをエンゲージリングと言うのだろうかと場違いな方向に思考がもつれる。滑らかなプラチナのその中央に、ついて...
2021.11.30 14:21やけっぱちバースデイ(守雄+柊) 誕生日ケーキの上に乗っているプレートのようなチョコレート色の看板。つい足を止めたのは、久し振りに仕事が決まったせいかもしれない。 ガラス越しに眺めれば、やはりというかケーキが並んでいる。チョコレートケーキ。モンブラン。桃のムース。あの山のように果物を積んでいるやつはタルトだろうか。どれも美味そうだが、でもこういうときはやっぱりショートケーキがいいよな、と池ヶ谷守雄はひとりごちた。お祝いには苺と生...
2021.11.30 13:58誰が彼をホフマンにしたのか(シャークズ)「み、みさ、みみみさ、みさ、さ、みさ……」 その男の譫言は、一音ごとに音階がどうにかなっていくので、声よりも止め損なったアラームか何かに聞こえた。押したら音の鳴る子どものおもちゃのボタンを、うっかり押し続けているような音だった。「……き、美咲、美咲、美咲、美咲、あの……あの、く、くく、クソ女ァ…………」 美咲! 男を望むままに誑かし弄ぶ、ああ、あの傲慢で狡猾な、どうしようもなく卑劣な愚か極まりない...
2021.11.23 11:18花瓶に触れた めも花瓶に触れた / バルーンChoreography むつきMotion 慧太郎Camera ズッキーニStage yuduki azuyazuyaEffect (角砂糖) 針金 ビームマンPAccessory yuduki azuyazuya とりそばModel / Movie 参
2021.11.17 15:11シャークズMMD夜中の零時になる辺りにファミマまで歩いてたらついったで滅茶苦茶最高パールちゃんが踊っていてウワーーーーーーーーー!!!! となり、同居人にこれ私にもできる……!? と訊いたらVRoidとIQ3でもできるMMDの解説ブログをてきぱき教えてくれたので、家に帰ってすぐさまパソコンにVRoidのソフト? アプリ? を入れてもらってそこから延々カチカチカチカチしていたら7時間後にクズっちがHappy Hal...
2021.11.17 14:16〇〇しないと出られない部屋(シャークズ) 〈手を繋いで踊らないと出られない部屋〉「…………」「…………」 ノブを掴んで回そうとしてみたが、がちゃりと突っかかって扉は開かなかった。二、三度がちゃがちゃと動かしてから、紅葉ははあっとため息を付いた。むすりとした仏頂面で横の人形を見る。「あんたと手を繋いで踊れっていうの? 嫌よ」「ふむん」 きっぱりと言い切れば、ハズレ君が気分を害した様子もなく首を傾げた。「んじゃ君は、吾輩とずっとここにいたい...
2021.11.16 18:24ホームページができた!広告のないサイトにしたいな〜と思ってたからうれしい。アプリのUIも使いやすいぞテキストページがテンプレートのままでタイトル縦にずらずら並ぶタイプだからたくさん置くと見辛いかも?あと画像つきのメモとかはあまりしないと思うので空白の四角が量産されると思う。どうしようかな〜ドメイン? アドレス? を星屑にできた! めずらしい! やったー!
2021.11.16 14:44親愛なる彼へ(シャークズ) ぴんぽーん、と間延びしたチャイムの音に、紅葉は立ち上がった。「すみませーん。葛羽紅葉さんにお届け物なんですがあ」「はーい、今出ます」 インターフォンに向かって応えながら玄関を開ける。外には帽子を目深に被った郵便局員が立っていて、紅葉に向かって白い封筒を差し出してきた。手には白い手袋。「どうぞ」「ありがとう。――ねえ」 白い封筒を受け取って、紅葉はついと顎を上げる。「〝手紙を送るのは、これが最後〟...